本書は、著者がRaspberry Pi (ラズパイ) 向けに独自に開発・販売してきた拡張基板について、実際の経験をもとにまとめた記録です。
ラズパイとは何かという基本から始まり、使用上の注意点、OSのインストールおよび設定方法、セキュリティ面での留意点、GPIOの使い方、そして独自開発した各種拡張基板の解説までを丁寧に紹介しています。そのうえで、読者がオリジナルの基板を作れるように、ステップを追ってわかりやすく説明しています。
これにより、ラズパイを使って何かを作ってみたい方や、電子工作・製品開発に興味のある方にとって、きっと参考になる内容となっています。
また、基板設計における細かな工夫、動作確認の手順、トラブルが発生した際の対応など、現場で培ったリアルなノウハウが豊富に盛り込まれています。技術的な面だけでなく、「どう使うか」といった活用アイデアにも触れているのが特徴です。
モノづくりの楽しさはもちろん、うまくいかなかったときの対処方法などもリアルに伝わってくるので、これから挑戦してみたい方にとってはガイドブックとしてもおすすめです。
さらに、クラウドファンディングを活用したプロジェクトも紹介しており、その流れを知りたい方にも役立つ内容となっています。ラズパイで拡張基板を開発してみたい方にとって、学びの多い一冊になるはずです。
序章:ラズパイと拡張基板の楽しみ方
1. ラズパイとは何か
2. 拡張基板の役割と魅力
3. 本書の内容について
4. ラズパイの種類
5. ラズパイ使用上の注意事項
第1章:ラズパイを使ってみよう
1. 基板の外観チェック
2. 必要な機材の用意
3. ラズパイのセットアップ
4. ラズパイにOS を装着して起動
5. いろいろいじってみよう
6. セキュリティについて
第2章:ラズパイの基礎知識
1. GPIO の使い方
2. 使用するプログラミング言語
3. GPIO の基本操作: LED 点灯とスイッチ入力
4. ブレッドボードの活用と注意点
5. ハンダ付けのメリット
6. Python プログラムソースの管理
7. SSH,VNC の設定
第3章:ラズパイ用拡張基板 (Pi タイプ)
1. 電子工作、実験、試作に便利なUI付ユニバーサル基板
2. 電子工作お助けツール
3. TFT 表示器、LED、SW の付いた電子工作お助け便利ツール
4. 気象観測や距離測定などできる、センサー基板 (MultiSensorPi3)
5. 学習リモコン (L_remocon)
6. ランニングコストを抑えたひとり親などの見守り装置 (mimamoriPi)
7. ePaper 基板 (ePaperPi)
8. 色違いや規格の違うLEDの輝度を合わせるための治具
第4章:ラズパイ拡張基板 (Pico タイプ)
1. ラズパイ PicoW を使った環境測定基板 (気温、湿度、気圧など) (SensorPico)
2. ラズパイ PicoW を使った簡易見守り基板 (mimamoriPico)
3. ラズパイ Pico を使った学習リモコン (RemotePico)
4. 勝手に電圧を止めてしまうモバイルバッテリーをずっと使えるようにする装置 (BEC)
番外編 Arduino 用センサー基板 温湿度, 気圧, 距離,OLED 表示,LED 他 (sensorUNO)
第5章:自分専用基板の勧め
1. 基板設計用ソフトウエアの選定
2. 基板データの例
3. 基板の発注
4. ハンダ付けについて
第6章:個別開発事例
1. ココナラでの個別開発
2. 自宅での開発例
まとめ
補足資料